竹(タケ)の生育と利用

竹(タケ)の生育と利用
竹(タケ)は、イネ目イネ科タケ亜科に属する植物のうち、木のように茎(稈)が木質化する種の総称です。
竹(タケ)

気候が温暖で湿潤な地域に分布し、アジアの温帯・熱帯地域に多いですが、ササは寒冷地にも自生します。

タケ、ササの分布は北は樺太から南はオーストラリアの北部、西はインド亜大陸からヒマラヤ地域、またはアフリカ中部にも及びます。
(北アフリカ、ヨーロッパ、北アメリカの大部分には見られません。)

モウソウチクを除く種の多くは、限られた地域のみで生育しますが、その理由は不明です。

茎(稈)の丈は代表種であるマダケなどで20mを超え、とても強く、大きくしなっても簡単には折れません。

通常、地下茎を広げることによって生息域を広げます。

花が咲くときは4~5月にかけてですが、極めてまれです。

一部のタケ類は周期的に開花し一斉に枯れることが知られており、その周期は極めて長く、ハチク、マダケの場合は約120年周期であると推定されています。

竹の種類によって開花周期に幅が見られますが、一般には60~120年周期であると考えられています。

しかし、まだ周期が分かっていない種類も多く、日本のモウソウチクでは、種をまいてから67年後に一斉に開花・枯死した例が2例(1912年→1979年・1930年→1997年)記録されています。

タケ類は成長力が強く、ピークの時は1日で1m以上成長します。

竹林の近くにある民家の中に竹が侵入する(タケノコが生える)被害もあります。

地下茎が地面を広く覆うことから、がけ崩れには強いですが、逆に強風、地滑り、病気などには弱く、放置された竹林で地滑りの発生が多いという研究もあります。

事実、放置竹林による地滑りの事例がいくつも報告されており、問題が指摘されています。

また放置竹林によって山地が覆われ、元々植生していた広葉樹や針葉樹の光合成が妨げられ、結果として森林の減少を招くという
問題も起こっており、各地でこれらの素材としての活用を求め、様々な研究、試行錯誤が行われています。

乾燥が十分なされたものは硬さと柔軟さを備えており、古来より、様々な用途に使われてきました。

竹細工の材料、建材、竹酢液や竹炭などのほか、繊維を利用して竹紙も作られています。

タケの芽は筍(タケノコ)と呼び、食用となります。

葉を食料として利用する動物もおり、ジャイアントパンダはこれを主食としています。

竹(タケ)
▲竹を食べるジャイアントパンダ(アデレード動物園[オーストラリア])

竹(タケ)
▲ハチク(淡竹)のタケノコ

竹(タケ)
▲モウソウチク(孟宗竹)

竹(タケ)
▲竹細工(JR大分駅に展示されている別府竹細工の巨大な竹籠)

竹(タケ)
▲竹炭(たけすみ)


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参考文献;
竹(タケ)
https://bit.ly/33ApMCK
モウソウチク(孟宗竹)
https://bit.ly/3g1LRiA
ハチク(淡竹)
https://bit.ly/2JstHdw
竹酢液(ちくさくえき)
https://bit.ly/3qh8Omr
竹炭(ちくたん、たけすみ)
https://bit.ly/3qgtWcp
竹紙(ちくし)
https://bit.ly/3qjKqk0
竹細工
https://bit.ly/3lqk38G