ベッドの日本での位置づけ

ベッドの日本での位置づけ
ベッド(bed[英])またはベット(Bett[独])は床(寝床・苗床・川床・鉱床・道床など)を表す言葉です。

日本語では主に寝床(ねどこ)を意味し、寝台(しんだい)と意訳されることもあります。

西洋の王室のベッド
▲西洋の王室のベッド
(天蓋付き[キャノピーベッド]で、必要に応じてカーテンを巡らせられます)

寝台としてのベッドは、奈良時代以前に中国より伝わりました。

正倉院には聖武天皇のベッド(御床[ごしょう])が保存されており、かなり早い段階から皇族や貴族、高級官僚などの間で使用されていました。

しかし平安時代、畳の出現と共に居住空間の様式が変化し廃れ、当初から、一般には広まりませんでした。

戦国時代、戦国大名の大友義鎮が大坂城に招かれた際の記録『謁見記』には天正11年(1586年)4月5日のこととして、豊臣秀吉のベッドについての記述があり、ルイス・フロイスの『日本史』にも見られます。

江戸時代は、出島における外国人の商館においてベッドが用いられていたため、交流のあった一部の日本人には、西洋文化としての認識がありました。

明治以降欧米式の生活様式が広まると共に再度伝わりますが、畳の上で寝る形式が普通であった日本ではあまり広がらず、病院や軍隊等、特殊な生活環境を要求される際に使用する物(あるいは金持ちのステータス)の意味合いが強かったようです。

日本に外来語としてこの語が入ってきた当時は「ベット」とも呼ばれていました。

ドイツ語ではBettであり、ドイツ医学由来の呼び名を使っていた医療現場を中心にベッドが納入されていたために、その影響もあったとも言われますが、英語教育の浸透した戦後世代からは「ベッド」と呼ぶ人も増えていったと見られます。

昭和30年台、双葉製作所(後のフランスベッド)が徹底的な営業戦略(月賦販売)を展開し、折からの団地・洋風住宅ブームも相まって、庶民へ普及していきました。

この時期、販売ルートは呉服店が担っていたといいます。

ホテルなどで行われるベッドメイキングの例
▲ホテルなどで行われるベッドメイキングの例


▼デスクとベッドが一体になった「デスクベッド」は 部屋のスペースを有効利用できる画期的な商品です。
「デスクベッド」

「詳細ページはこちら」



▼ベッド関連商品
https://bit.ly/38FQyw0


参考文献;
フランスベッド株式会社
https://bit.ly/3tkQx8t

Wikipedia;
ベッド
https://bit.ly/2Ope4qf
Canopy bed
https://bit.ly/3bKR7qi
正倉院(しょうそういん)
https://bit.ly/3eBSoBT
聖武天皇(しょうむてんのう)
https://bit.ly/3tr5Ht7
大友義鎮(おおとも よししげ)
https://bit.ly/3eGw7mb
ルイス・フロイス
https://bit.ly/3cuGdEd
フロイス日本史
https://bit.ly/2OpHODr
Bett
https://bit.ly/3qRXPyW
フランスベッド
https://bit.ly/3bOoSHm