「サッシ」の利用状況、断熱性能

「サッシ」の利用状況、断熱性能
「サッ(3)シ(4)」の語呂合わせから、
3月4日は「サッシの日」となっております。

吉田工業様(現YKK AP株式会社様)が制定されました。


「サッシ」(sash)とは、サッシュともいい、
窓枠として用いる建材のことをいいます。

あるいは、窓枠を用いた建具であるサッシ窓そのものを
「サッシ」と呼ぶことも多いです。

窓枠にガラスなどをはめ込んで用いるガラス窓が一般的ですが、
網戸では「サッシ」に防虫網を貼って用います。

英語でsash window(サッシ窓)というときには、
上げ下げ窓(ギロチン窓)のことを指すことが多いです。


「アルミサッシ」はアルミニウム合金製のサッシで、
加工がしやすいことから広く用いられています。

一方で、断熱性能が非常に悪いことから、
アメリカでは全50州のうち24州で使用が禁止されるなど、
他の素材への移行が進んでいるようです。

日本では高度成長期を境に安価かつ、腐食に強く加工が楽な
「アルミサッシ」がほとんどとなりました。

しかし、冷暖房効率の低下や結露が発生するため、
近年では日本でも結露の防止や保温性を重視した樹脂製や
屋外側にアルミ、室内側に樹脂を使った複合素材のサッシが
使われるようになっています。

「アルミサッシ」を外枠と内枠に分け、間に樹脂部品を挟んで
断熱性を高めた「熱遮断サッシ」も開発されました。

アルミニウムの融点は鋼などよりも低く、合金でも700度程度であるため、
「アルミサッシ」は火災時に溶けてガラスが抜け落ちる可能性があり、
2011年(平成23年)頃には日本国内で流通していた防火アルミサッシの多くが
建築基準法で定められた防火性能を満たしていない事が発覚し、
サッシメーカー各社は防火アルミサッシの販売を一斉に中止しました。

複層ガラスの普及に伴い、ガラス自体の結露が減ったため、
耐火性能や断熱性能の高さに加え、リサイクル性にも優れている
「木製サッシ」の利用も見直されています。

サッシの断熱性能については、省エネ建材等級制度が
2008(平成20)年度からスタートし、熱貫流率値2.33 W/m^2Kを最高値とした
星付けが行われ、熱貫流率の性能値も表示されています。


参考文献;
日系BPケンプラッツ(2011/08/19)
「住宅用防火サッシ、一斉に販売終了」
https://nkbp.jp/2VCIS4J

日本経済新聞(2014/11/7)
「低い断熱性なぜ放置、世界に遅れる「窓」後進国ニッポン」
https://s.nikkei.com/2hNeRgq

リクシル・アルプラ70(2015/10/2)
時代の一歩先を読んだ、”エコ”で”省エネ”なアルミ樹脂複合サッシ
https://bit.ly/2NHzsC1


Wikipedia;
サッシ(sash)
https://bit.ly/2Tq2sDU
3月4日(記念日)
https://bit.ly/2BYPuTl
熱貫流率
https://bit.ly/2Dzleku