「アクリル樹脂」の意外な用途

「アクリル樹脂」の意外な用途
「アクリル樹脂」は、透明性の高い合成樹脂です。

特にポリメタクリル酸メチル樹脂による透明固体材は「アクリルガラス」とも呼ばれます。

擦ると特有の匂いを発することから匂いガラス(においガラス)とも呼ばれています。

ポリカーボネートなどと共に「有機ガラス」とも呼ばれます。

高い透明性・耐衝撃性があり、熱可塑形成・着色が容易なことから、無機ガラスの代用品として建築や乗り物の窓材、照明器具のカバー、行灯看板、道路標識、日用品、事務用品、工芸品、腕時計の風防などに利用されます。

曲面加工により空気抵抗が軽減できることから、第二次世界大戦中から航空機のキャノピー(天蓋)に用いられるようになりました。

傷が付きやすいため、現代ではコーティングが施されたものが広く利用されています。

耐衝撃性があるため射出座席で緊急脱出する際に頭部を風防に強打して死亡する事故が発生しており、対策としてキャノピーを破砕するキャノピーブレーカーを装備したり、一部が内側からの衝撃で割れやすくする加工を施しています。

湾曲しているAV-8Bのキャノピー
▲湾曲しているAV-8Bのキャノピー。上面の白い線は破砕機構

樹脂の成型技術の発達によって無機ガラスでは困難な厚さや形状の頑丈な有機ガラスが実現し、水族館での大型水槽展示、また家庭用でも横幅1mを越す熱帯魚用大型水槽の製作が容易になりました。

傷が付きやすいので大型プレコなどを飼うときは気をつける必要がありますが、その欠点を補う特性があります。

厚さ60cmのアクリルガラスを使用した水槽(沖縄美ら海水族館)
▲厚さ60cmのアクリルガラスを使用した水槽(沖縄美ら海水族館)

弊社では「ガラスドア」の代替品として、アクリル面材を使用したフレーム付きのドアを提案することがあります。
「アルミドア」
フレームがアルミ製ということで「アルミドア」と呼んでおります。

アクリル板は傷が付きやすい(目立ちやすい)ことが難点ではありますが、ガラス製に比べ軽く、開け閉めが楽なので、安全性が高くなります。


▼ただいま安価で人気の「アルミドアSP」を特注で透明アクリル面材にして製作可能です。
「アルミドアSP」
「デジタルサイネージスタンド」


参考文献;
沖縄美ら海水族館
https://churaumi.okinawa/

Wikipedia;
アクリル樹脂
https://bit.ly/30GrlML

有機ガラス
https://bit.ly/2GbzkYF

AV-8B ハリアー II
https://bit.ly/3aBXQQS

沖縄美ら海水族館
https://bit.ly/2tFd2ff