色温度と電気製品への利用範囲

色温度と電気製品への利用範囲
色温度とは、ある光源が発している光の色を定量的な数値で表現する尺度で、単位には熱力学的温度のK(ケルビン)を用います。

どのような物質も、高熱を加えると、その温度によってさまざまな波長の光を放射し、その色合いは、物質ごと、温度ごとに微妙に異なります。

たとえば鉄の釘など金属をガスの炎で加熱すると光を発し、最初はオレンジ色で、だんだん白く輝くようになります。
(実際には温度を持っていればオレンジ色よりも波長が長い赤外線・遠赤外線などをわずかに発しています)

黒体(全ての波長にわたって電磁波[光]を全く反射しない理想的な物体)を想定すると、ある温度において黒体が放射する光の波長の分布を導き出すことができます。

温度が低い時は暗いオレンジ色であり、温度が高くなるにつれて黄色みを帯びた白になり、さらに高くなると青みがかった白に近くなります。

カラーチャート概略図(プランク軌跡の色相の増加)
▲カラーチャート概略図(プランク軌跡の色相の増加)

朝日や夕日の色温度はおおむね2,000[K]で、普通の太陽光線は5,000~6,000[K]です。

澄み切った高原の空の正午の太陽の光はおおよそ6,500[K]と言われており、一般に考えられている白より、かなり黄色っぽいです。

実際に物体を照らす光には天空光(青色[直射日光以外の光])が、かなり色みに影響しており、6,500[K]よりも高い色温度では「白」く感じられます。

写真やテレビ、パソコンのモニタ(ディスプレイ)などでは、色温度は色の正確な再現のために重要です。

写真では、スタジオ撮影のライト(写真・映画用タングステンランプ)が3,200[K]、太陽光線が5,500[K]と想定されており、フィルム(長露光用のタングステンタイプと短露光用のデイライトタイプ)はこの色温度の照明下で最適な色再現ができるよう作られています。

色彩工学では「標準の光D65」が事実上の標準で、これは色温度6,500[K]です。

パソコンのモニタは極端な廉価品を除き、9,300[K]から6,500[K](sRGBモード)、5,000[K]に変更できるため、グラフィックデザインや映像制作などの都合で適切な色温度を選べます。

また、鋭く青白い9,300[K]の設定から、温和な6,500[K]や5,000[K]に変えることで作業者の疲労感(ストレス)が和らぎ、色彩についての正確さが厳しく要求されない場面でも、この機能は有用です。

また、パソコンの色温度はソフトウェアでも調整できます。

屋内照明として広く利用されている蛍光灯は主に「電球色」「温白色」「白色」「昼白色」「昼光色」に分類されており、順に約3,000[K]、3,500[K]、4,200[K]、5,000[K]、6,500[K]です。

現在は「電球色」「昼白色」「昼光色」が一般に販売されており、LED照明もこれに準じています。


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参考文献(wikipedia);
色温度
https://bit.ly/2AdCb3W
黒体
https://bit.ly/2YfSaX1
LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)
https://bit.ly/2GB4j3o
LED照明
https://bit.ly/2BGtBdM